紫波育ちの木でエネルギーをできるだけ使わない家を建てるだけで、二酸化炭素排出量の削減につながります。さらに、太陽や森林資源など自然の恵みをエネルギーとして活用すれば、さらなる削減が可能です。また、紫波の建材や町内の事業者・職人を採用することで、地域経済活性化にも貢献できます。紫波型エコハウスは、個々の住宅の日々の生活だけでなく、環境やまち全体、地域の人と経済の循環を考えたエコハウスなのです。

紫波型エコハウスとは

断熱材と気密による省エネ

省エネの要が断熱材の厚さと気密です。紫波の冬の気候条件から、一例として屋根に30cm、壁に20cmの断熱材を使用します。また、繊維系の断熱材の性能は結露により低下するので、室内の湿気を断熱層に伝えないように室内のすぐ内側に気密シートを施工し、結露を防ぐことが必須です。

紫波育ちの木

地産地消を促進するため構造材の80%以上に紫波の木を使うこととしています。紫波育ちの木で建てられたエコハウスは、紫波の風土に合う長持ちする家でもあります。また、外壁の30% 以上に木材を使うことを推奨しています。

ワンルーム

断熱性・気密性の高い住宅だと、大きな空間でもエネルギーの消費量を抑えつつ、室内のどこも一定の温度に保たれた身体に負担の少ない快適な生活を送ることができます。エコハウスの中を伝統的な日本家屋の特徴のひとつであるシンプルなワンルーム構造とすることで、暖房効率を高めることができます。また、ワンルーム内ではコミュニケーションをとりやすく、気持ちのいい空間となるでしょう。

紫波の職人の技

よく心配されるシックハウス症候群を防ぐため、石油由来の材料を使わずに無垢の木やしっくいを使う家作りを推奨しています。紫波を知り、紫波型エコハウスを理解した町内事業者が建築を承ります。室内に用いる建具や染物などに、紫波の歴史や風土を理解した地元職人の技を取り入れた暮らしはいかがでしょうか。省エネルギー実現の技術と紫波の職人技とが共存することによって、紫波型エコハウスの魅力はさらに高まるでしょう。

基礎断熱

地面の中の基礎からも熱は逃げるので、基礎の立ち上がり庇盤下部分に断熱材(防蟻対応)を設置することも効果的です。

地域熱供給システム

紫波の森林資源を有効に活用できる、地域熱供給システムを利用することが可能です。木質チップボイラーで温めた温水を循環させて、住宅や公共施設などに暖房用と給湯用の熱を供給します。

熱交換換気システム

断熱性が優れている建物では、換気による熱損失が大きくなります。これを防ぐために、紫波型エコハウスでは熱交換換気システムの採用を推奨しています。換気で外に捨ててしまう空気の熱の最大90%を外気と熱交換することで、熱回収することができます。

高断熱サッシ

窓はもっとも熱を逃がしやすい場所ですが、断熱性に優れた三枚のガラスを組み込むトリプルガラス木製サッシなどの使用によって熱の損失を大きく低減することができます。

年間暖房負荷

室内を20℃(設定値)にまで暖めるために必要なエネルギーの延床面積あたりの量を「年間暖房負荷」といいます。日射と室内の空気の流れを大切に設計した紫波型エコハウスは、室内を快適な温度に保つために必要な年間の暖房エネルギー消費量を48kWh/㎡以下に抑えた環境に優しい家であるよう、紫波型エコハウス基準で定めています。それは一般的な性能の住宅のエネルギー消費量に比べ1/2 〜1/3 の消費量です。 また、建物の気密性を表すC 値は、0.8㎠/㎡以下とすることと定めています。C値は相当隙間面積のことで、「家に隙間がどのくらいあるか」を示す指標です。この数字が小さいほど、冬は熱が逃げず、夏は熱が入ってこない、断熱性能に優れた快適な家ということです。

屋根の有効活用

雪の降る紫波なので、住宅の屋根に勾配を設けることを推奨しています。この勾配を設けた屋根に太陽光パネルや太陽熱温水器を載せることが可能です。年間の日射量は東京と同程度で、冬を除いた期間だけを見れば東京より日射量は多いのです。実は太陽熱の利用は、温水をつくる上で一番効率の良い方法なのです。

夏の通風

夏の快適性は通風によってもたらされます。これを省エネルギーのもとで実現するために、紫波型エコハウスはトップライトやハイサイドライトを設け、空気の流れを作り出す家を推奨しています。

庇(ひさし)のある家

日本家屋の特徴のひとつである庇は、夏には日差しを遮り、冬には日射を取り込むという、重要な役割を果たします。また、袖壁は夏の西日対策に有効です。紫波型エコハウスでは住宅に庇をつけることを推奨しています。

薪ストーブの活用

町では薪ストーブの活用も推し進めています。紫波町産の薪で暖かく、地球に優しい冬を過ごしましょう。紫波の森林資源の循環にも貢献できます。

現代の曲り家

紫波型エコハウスは、古来この地方の家屋建築に見られたL 字型の平面構造に新しいエネルギー効率化技術を融合させた「現代の曲り家」を目指して設計されています。昔の人の生活様式と知恵、未来へ継続していくエコロジーの在り方を具体化した家なのです。